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台湾人



3月2日の日経MJ(マーケティングジャーナル)にこんなことが書いてありました。

コロナウィルスの影響で台湾ではマスクの流通が当局の管理下に置かれた。

価格は1枚5台湾ドル(18円)で、1週間に一人2枚しか買えない。

マスクを買うために薬局の前に100人ほどの行列ができ、それを取材していた日経MJの記者に声をかけてきた台湾人男性がいた。

『「日本人ですか?マスクが無いのなら私のをあげる」。薬局前で取材をしていると男性からマスクを差し出された。「日本は感染が広がって大変だ。気を付けなければいけない」というが聞くと2時間並んでようやく入手したという。親切心が心にしみたが、5台湾ドルと思えぬ重みを感じ受け取れなかった。』




もうずーっと昔のことだけど台湾での出来事を思い出した。

学生時代の先輩、ウシクボ先輩がその年の何年か前に琉球大学の助教授の職に就いたのです。

そこで、遅ればせながら他の先輩方と台湾でお祝いしようということに。

なぜ台湾なのかはウシクボ先輩の専攻が東アジアだったのもあるけれどそれは口実でただ単に酒も食い物も美味いからなんですよ。

ワタシはインドネシア出張の帰りに台湾に寄りウシクボ先輩と落ち合いました。

他の先輩方は翌日に到着する予定でした。

まだ陽が高かったので台湾屈指の観光地、九ふん(人偏に分)の観光へ。

『千と千尋の神隠し』のワンシーンに出てくるような、と言われる風情の街です。

列車で九ふんの駅まで行き、そこからタクシーで街へ。

実に楽しいところで、茶芸を楽しんだり買い食いをしたりで時間はあっという間に過ぎたのです。

気が付くと乗るべき帰りの列車の時間が迫っている。

さあ急いで帰ろうとタクシーを探したけれども見つからない。

困ったな。

間に合わないかもしれないけどけど徒歩で駅まで行こう、そうしましょう、と。

そこでタクシーを発見!

しかしなぜか助手席には女性が乗っているのです。

ダメ元で交渉してみると、その日はタクシーの運転手さん休日で、助手席の彼女とデートしてたらしい(中国語なのでよくわからなかったけどたぶんそんな感じ)。

いったん断られたけど、〇時〇分の列車に乗らなければならないのです、とお願いすると乗せてくれることになりました。

運転手さん、運転手さんの彼女、ワタシたち5人(先輩は結婚したばかりの奥様と、ワタシはカミさんとムスコも一緒だったのです)の計7人を乗せたタクシーは駅に到着。

間に合ったー!!

運転手さん、メーターを倒していなかったのでちょっとボラれるかな、まあこっちが無理言ったんだししょうがないか、なんて思いながら財布を出すと今日は仕事じゃないから代金は要りません(たぶん)、と受け取らない。

ええ!!

これが東南アジアだったら100%ボラれますよ。

列車の時間が迫っていたので「払う」「要らない」というやり取りもせず我々は「謝々--!!」と言って駅へ。




どの国でもいいヤツもいればやなヤツもいる。

でもワタシの中の台湾人は、あの運転手さんと日経MJの記者にマスクをあげようとした男性なのです。