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夏の寺子屋



某大学の薬学部長を務めたA先生は少し前に教授職を辞され、起業された。

大学の学部長なんてとても名誉な職のように思えるのだが、内実は大変な仕事らしい。

「大学を辞めてストレスが100分の一になりました」

と、おっしゃっていた。

これまでにも棚やテーブルなどをご購入いただいたA先生は、ワタシと好みが似ている。

例えば前回収めたOPEN棚。

樹木には洞(うろ)と呼ばれる自然に空いた空洞がある。

製材するとその洞の部分は穴が空いたようになる。

いま、先生のオフィスで書類棚になっているその棚の側板には、その洞でできた穴がポカリと空いている。

ワタシはその洞が、自然の木の持つ面白さ、力強さと感じる。

でも、お客様の中には 「穴が空いている」 のは 「不良品」 と感じる方もいる。

どちらも正解でも、間違いでもない。

感じ方の違いだから・・

A先生は 「いいね、コレ!」 とおっしゃった。

 

 

今回は幅180cmの一枚板のベンチを3台、ご注文いただいた。

「ちょっと、〝寺子屋〟の机として使いたいんでね・・」

以前、納品に行った時に見せていただいたA先生の新築のご自宅兼仕事場。

住居棟と仕事場棟に分かれていて、仕事場棟の一階は無垢材床の大広間、二階がオフィスと研究室になっている。

その一階に置かれるそうだ。

時代劇の中で見る、子どもたちが長机の前に並んで座っている寺子屋の風景が目に浮かんだ。

 

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今回入荷した180cm天板10枚の中から形のよいものを3枚選んだ。

これから研磨して、組み立て、塗装。

 

 

 

 

 

 

 

塗装の色は 「お任せしますよ」 とのお言葉を頂いたので、白木の無垢床と調和するよう、木目が引き立つ中間色のブラウンで仕上げた。

 

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3台のご注文だったが、9月中に人数の集まる催しがあるとのことなので1台お貸し出し、計4台を搬入。

「先生、4台お持ちしましたので形の良いのを3台選んでください」
と言ったら

「そう。じゃ、4つもらいましょ。」

ありがとうございます。

 

 

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風の渡る大広間。

夏でもクーラーいらず、蝉の声を聴きながらの学問。

寺子屋には絶好の場所です。

 

 

 

 

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2階の実験室にはこんな器具が。

先生は成分分析に関する特許をお持ちで、さまざまな企業からの依頼があるそうです。

 

 

 

 

ところで、A先生の寺子屋はご近所の小学生を集めて理科系の授業をされているそうです。

近くだったらウチのムスコも行かせたいのにな・・


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