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ラマダン(断食月)、ダカラ・・
= ラマダン =
<〝ラマダン〟はイスラム暦(ヒジュラ暦)の第9月。
イスラム教徒の義務のひとつである「断食」では、この月のあいだ、日の出から日没のあいだ飲食を絶つ。
ラマダン中には世界中のイスラム教徒が同じ試練を共有することから、ある種の神聖さを持つ時期であるとみなされている。
断食明けの祭りは盛大である。>
9月22日から10月2日まで仕入れに行ってきました。 .
今回の仕入れ商品は主に家具。仕入先はジャワ島です。
ジャワは人口の9割がイスラム教徒。
そして今年は9月1日から30日までがイスラム教徒の断食月〝ラマダン〟でした.
ビール、無いのォ?!!
バリからライオンエアーに乗って、ジョグジャの空港に着いたのは早朝6:30。
どこの仕入先に行くにも早すぎたので、ブリンハルジョ市場へ行って時間をつぶす。
同行したバリのドライバー、カデはバリとあまり変わらない風景だ、と言っていた。
その後、ジョグジャの家具屋を何件か回って、夕方ソロへ向かった。
ソロのホテルに着いて、ホテルのジムへ。
今日は朝から一日中車や飛行機に乗りっぱなしだったので身体を動かした。
カデも慣れないランニングマシンの上をドタドタと走っていた。
部屋に戻り、シャワーを浴びて、ホテル近くの中華料理屋へ。
安くて美味く、料理の種類も豊富なのでいつも地元の客で賑わっている。
蒸し器の上で湯気を立てている点心をいくつか選んでテーブルへ。
タップリ汗をかいたので頭の中はビールでいっぱい。
海老餃子を口に放り込みながら、ウェイトレスに「ビール2本!」と頼んだら、首を横に振る。
え・・・?
「無いの?!!」
前はあったじゃない・・
ウェイトレスの話をきいたカデが説明してくれた。
「ラマダン、 ダカラ・・」
本来飲酒を禁じられているイスラム教徒、神聖なラマダン中はより厳格になるようだ。
他の店に行こうかと思ったが、もう海老餃子に手をつけちゃったし・・
やけになって、ふたりでミネラルウォーター4本飲みました。
次の日の昼メシ時、入ったレストランにはビールがある。
カデが言った。
「ラマダン、 ナノニ・・」
日本語の使い方、わかってきたね。
元気のないヤツら
取引先のひとつ、家具工房のギラ・カユに行った。
ここの若いオーナー、エコ(男性)はいつもハイテンション。
両手を広げ「ハーイ、トシ!元気だった?」と大げさなジェスチャーで迎えてくれる。
ところが、今日は様子が違う。
工房の中を見てまわるワタシの姿を、机に寄りかかって静かに眺めているだけ。
ワタシからの家具の注文を受け、価格の交渉をしているときも、いつもの精彩を欠く。
元気が無い。
しばらくすると、彼の父親ジュプリも来る。
ジュプリも別に工房を持ち、同じくワタシの取引先だ。
そのジュプリもワタシのとなりに座るが元気が無い。
ジュプリの三男で、エコの弟 トゥリも来た。
トゥリは埼玉の家具工場に三年間研修に来ていたことがあるので、日本語が話せる。
トゥリが言った。
「オナカ、スイタヨ・・」
3人とも、朝から何も食べていないらしい。
「ラマダン、 ダカラ・・」
そうか、それで元気が無いのか・・
理由がわかると、空腹を我慢している彼らの姿がちょっぴりいじらしく思え、そしてなんとなく可笑しくなった。
「何時になったら食べられる?」
ときいたら、5時半から6時頃だと言う。
その時間にラジオで断食解禁の放送があるらしい。
今年のラマダンは9月1日から9月30日まで。
ラマダン明けは〝レバラン〟という、イスラム教徒にとっては日本の正月のような休日を迎える。
今日は9月28日。
あと2日。
レバランに帰郷するため道路はどこも大渋滞。ジャカルタの駅では列車の事故があったので5000人が復旧を待ってるらしい。
ドライバーが得意そうに教えてくれた。