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私のコレクション ~アジアのヌノ・コモノ~
ご存知の方も多いと思いますが・・
今はすっかり家具屋になったつばきやですが、商売を始めた頃は雑貨もたくさん扱ってました。
息子が生まれる前は夫婦で、生まれた後もまだ小学校へ入る前は家族3人で、雑貨の仕入れに(主に東南アジア)へ行っていました。
それでもって、ワタシもカミサンも日中はそれぞれ別行動で仕入れをしていました。
なぜ別行動かって?
ワタシの商品仕入れの基準は次の通り。
①自分の好みに合った商品を見つける。もちろん大量生産品でないもの。
②お客様が 「お、結構安いじゃん!」 と思ってもらえるような値段を想像する。
③そこから運賃、関税、もろもろの諸経費、利益を引いてこの値段だったら仕入れてもいいなという価格を出す。
④それよりもちょっと安い値段から価格の交渉を始める。
⑤その〝ちょっと安い値段〟でまとまればラッキー!その値段でまとまらずジリジリ上がっても最初に設定してた価格ならもちろんOK。それよりも高くなるようならあきらめる。
一方、カミサンの基準は次の通り。
①自分の好みに合った商品を見つける。(ここまでは一緒)
②高かろうがなんだろうが欲しいモノは絶対に買う。以上。
その仕入れ方に難色を示すワタシに対して最後に言うのがこのセリフ。
「いいの。これはお店で売るんじゃなくてアタシが買うんだから。」
ね・・ 別行動なの、わかるでしょ。
ホーチミンのドン・コイ通りにあるハンドメイドショップで買った刺し子のペンケース。
手縫いのキルティングで、手間かかってそーだな、原価といろんな経費を考えると5~6千円で売らないと合わないよな・・
というヤツ。
3000円。
それでいい、それでいい、少しでもモノを減らしてくれ・・
この商売を始めてもう十数年・・
その間に〝お店で売るんじゃなくてアタシが〟買ったものはどれくらいの量になるか想像がつきますでしょうか・・
4年前に野々市に引っ越してきましたが、引越し業者さんが荷物の多さにビックリしていました。
トラック2台だったのですが1台はほとんどカミサンのモノ。
すごいでしょ。
だんだん暖かくなって、そろそろギャラリーも始めようかなと作家さんたちに声をかけ始めました。
皆さんのスケジュールを調整しながら予定を立てましたが4月がポッカリ空いている・・
カミサンが言いました。
「アタシのもの、売ろうかな・・」
さすがにモノの多さに気が差したのか、モノは少ないほうがいいと思ってるワタシの心の声を聞いたのか、いずれにしても素晴らしい案でした。
という事で4月のギャラリースペースは
私のコレクション ~アジアのヌノ・コモノ~
4.1(金)~4.24(日)
〝私〟はもちろんカミサンです。
〝アタシのもの〟の多くは布類。
左の写真の布はタイシルクの古布。
タイシルクっていうと厚くてゴワゴワしたイメージがありますが、このスカートに使われていた布は柔らかくて繊細。
描かれている模様は絣織りです。
3900円
つばきやではちょっと珍しいアフリカの泥染めの布。
写真には写っていませんがフリンジにはトンボ玉が付いています。
131×60㎝
8400円
トゥリス(手描き)やチャップ(銅版押し)、コンビナシ(手描きと銅版押し)などのさまざまなジャワ更紗。
3900円~23000円
昔、よく泊まっていたバリのホテルのオーナーが、趣味のアンティーク好きが高じてアンティークショップ&ギャラリーを開きました。
その彼が
こう言ってました。
「売れて欲しいけど、売れて欲しくない。理想を言えば同じものがふたつ手に入って、ひとつが売れて、ひとつが私の手元に残る・・」
そんなに都合良くはいかないでしょうが、心情は理解できます。
カミサンにも絶対に手放せないものがあります。
中国南部からタイ北部に暮らす山岳民族の〝背負い布〟です。
背中は目の届かないところ。背に負ぶった子どもが魔に魅入られないように刺繍をした布を掛けるのだそうです。
この渦巻き模様や幾何学模様はそれぞれに意味があるのだそうです・・
こんな説明をされたら手放せなくなりますよねえ・・ 非売品です。
ジョグジャの骨董街、ティルトディプラン通りのアンティークショップで買ったもの。
80年前のスマトラの王宮の踊り子の衣装です。
子どもの衣装?と思うほど小さなサイズのこの衣装を着ていた踊り子は、よほどスリムだったのか、それともその当時のスマトラの人たちは今と比べて小柄だったのか・・
これも非売品です。
差益を稼ぐつもりだったら仕入れなかったものばかり。
カミサンワールドです。
2階(我が家)にはまだまだ山のようなストックが眠っています。
ああ、これで我が家のモノが少しでも少なくなりますように・・