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気分はジェットコースター
ちょっと前の話になりますが、先月出張に行ってきました。
行先はいつものインドネシア。
石川県というのは関空にしても、セントレアにしても、羽田や成田にしても、国際空港に着くまでが時間がかかります。
関空10:30発なんてのに乗ろうとしたらもう、前日の夜中に家を出なければなりません。
なので小松空港発でウマいのがあればそれを利用するのですが、今回はいいのが見つかりました。
小松発19:30、台北着22:50。台北で1泊しなければなりませんが翌日の午前中にはバリに到着します。
19:30発ってのもいいですね。その日仕事もできるし取引先への土産もあわてずに選べる。
小さな空港なので出発の2時間前にチェックイン、なんてこともなく国内線並みに1時間前でOKなのです。
9月28日。午前中にランニング。午後は月末の支払いやお客様との打ち合わせも済ませ、夕方ウチのスタッフ・フジタに小松空港まで送ってもらい早々とチェックイン。
出国の時に日本人のゲートと外国人のゲートが分かれるのですが、日本人は数えるほどしかいません。たぶん、ほとんどが台湾の人たちでしょう。
日本からアジア各国へ向かう飛行機の乗客も、最近は様変わりしました。
日本とバリ島を結ぶフライトも10年前はバリ観光が目的の日本人がほとんどだったのに、今年の5月に乗った関空からバリへ向かうガルーダ・インドネシア航空の機内は、日本人よりもインドネシア人のほうが多かったものです。
スーツケースを預けて身軽になり、空港の売店で東野圭吾を買って、あとは機内で台湾ビールを飲みながら…
ただ、ひとつ気がかりが。
台湾近辺にデカい台風が来てるのです。
小松発・上海経由バリ行きなんてのもあったのですが、上海経由は帰りの便が乗り継ぎに時間がかかるのでやめたのです。
そっちにすりゃよかったな…
19:30発が遅れて20:00発。
機内放送で「台風のため台北ではなく高雄に降りるかもしれない」とのこと。
その割に飛行機は揺れず、順調に飛行。
無事に台北に着くんじゃないの?という楽観は裏切られ那覇に降りるとの放送がありました。
那覇空港に着いたのは23:30。
これで私の出張の日程は1日づつずれることになりました。
ユーウツなワタシの気分とは対照的に台湾の団体客の方々はとても嬉しそうです。
だって北陸観光の帰りに沖縄の1泊がおまけで付いてきたようなもんですから。
那覇空港のロビーで記念写真を撮る台湾の団体客
航空会社のスタッフが日本人と台湾人を分け、それぞれの国の言語で説明を始めました。
「空港の前に黄色い車体のタクシーが待機しているのでそれに乗ってJALシティホテル那覇へ行ってください。タクシー代は必要ありません。もし黄色いタクシーがいなかったら別のタクシーに乗り、タクシー代は建て替えてください。明日空港でお返しいたします。明日は10:30までに空港に来てチェックインしてください。便名は今日と同じエバー157です。」
言われたとおりにJALシティホテル那覇に着くと、先着していた乗客が30~40人フロントに並んでいます。
次々と乗客が到着し、その後ろに並びます。
ワタシは読みかけの東野圭吾の続きを読みたかったので、ロビーのソファに腰かけ、行列が収まるまで読書に没頭しました。
しばらくして「お客様」と声をかけられ、気が付くとフロントの前にはもう二人しか残っていません。
慌ててカウンターの前へ行くとフロントのホテルマンがこう言いました。
「スタンダードルームが満室になりまして7階のプレミアムフロアをご用意しました」
ラッキー!
今晩予定していた台北の宿は安宿だったのです。
部屋の中にはマッサージ機もあってなかなかゴージャス。
そして翌日の朝食ブッフェが素晴らしかった。
洋食和食の料理に加え海ブドウやジーマミ豆腐、アグー豚のナントカとかがてんこ盛り。
昨夜のユーウツはどこかへ飛んでいき、台風さんありがとうてな気分になってきました。(あとで旅行サイトのエクスペディアでJALシティホテル那覇の価格を調べらプレミアムフロアは一人1泊三万三千円だった)
那覇空港には何回か行っているけれどそれは国内線のターミナルで、その日ワタシが向かったのは国際線のターミナル。
ここはもう外国の空港です。
那覇から出る国際線は台湾と韓国、香港を含めた中国、の3か国のみ。
沖縄の人がその3カ国へ旅行する以外は日本人がこのターミナルを使うことはないから、乗客はほとんど外国人です。
日本人は航空会社のスタッフと警備のおじさんくらい。
売店で沖縄タイムスを買ったら売店のおばさんの日本語が片言だったもんね。
そんなこんなで出張2日目の夕方、やっと台北到着。
2日目はバリの宿を予約してあったので今夜はこれから宿を探さなければなりません。
空港内のホテル紹介所に行って空港から近い宿を探してもらいました。
台北市街まで行くとタクシーで1時間くらいかかるのです。
ブースの若い男性がファイルをパラパラめくって探してくれ、その中に空港からタクシーで10分という宿が何軒かあったので、特に考えずコレと指さして選びました。
ここで金を払ってバウチャーをくれ、それをもって宿に行く、ということです。
日本円で約5800円でした。
空港からタクシーに乗ってその宿へ。
ここがひどい宿だった。
何がひどいってまずその外見。
「おい…ここかよ…」と思わず日本語でつぶやいたワタシにタクシーの運転手が気の毒そうに何か言ったけれど、中国語なのでわかりません。
こんな平屋が何軒か並ぶ。たぶん連れ込み宿。
もう空港で金払っちゃったしなあ、また引き返して予約しなおすのもめんどくさいし、1泊だけなら我慢するか、と門番のような無愛想なおばちゃんにパスポートを見せて部屋の鍵をもらいました。
部屋に入るとまた唖然。
壁際の床が抜けているのです。
ここじゃシャワーしかなくて、水しか出ないんだろうな、と思ったらバスタブがあって湯が出ます。
まずはゆっくり風呂入ってメシ食いに行こう。
バスタブの栓をひねって湯を溜める。
その間にTVを見ると、やはり昨夜の台風はすごかったらしく台湾各地での被害の様子を映していました。
さてそろそろ溜まったかなと風呂をのぞくと、湯は10cmくらいしか溜まっていません。
よく見るとバスタブの底に亀裂がありそこから湯が漏れているようです。
そのまま裸になり、バスタブの底に寝て、背中で亀裂を塞ぎました。
おお、順調に湯が溜まっていくぞ。
しかし今度は湯が溜まってくると顔が沈むので、背中を底から離さなければなりません。
すると湯が漏れる。
どうすっか。
そうだ。
体も拭かず風呂から出て、今朝買った沖縄タイムスをダッシュで持ってきます。
ビリリと細長く裂いてこよりを作り、亀裂に詰めていく。
詰めながら思いました。
オレ、こんなところで何やってんだろう…台風のバカヤロー。
オレ史上最悪の宿でした。
翌日は10:30発のバリ行き。
早めに空港に行ったけど、電光掲示板を見て愕然。
10:30発が時間変更になって16:40発!
台風の影響でほとんどの便が時間変更です
16:40発ではバリでの乗り継ぎに間に合いません。
ガックリ来ましたがこればかりはどうしようもないので、とりあえずチェックイン。
するとカウンターの女性が
「11:30に時間変更になったので11:00までに登場口に行ってください」
と言います。
おお、それなら間に合う!
ところが11:00に指示されたゲートでで待っていても何のアナウンスもないのです。
出発時間を30分過ぎても、1時間過ぎてもウンともスンともない。
このままずるずると遅延になれば、やっぱりバリでの乗り継ぎに間に合いません。
やっぱりダメかーー!
と、あきらめかけていた時に搭乗案内が。
結局飛行機は13:00を少し過ぎたあたりで出発。
バリには18:00頃到着。
バリからジャワへ渡る国内線の出発が18:45。
スーツケースを転がして国内線のターミナルへ、ダーッシュ!
間に合ったー。
出張3日目の夜、まだ何の仕事もしてないのにへとへとです。。。