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木製電柱・その後
夏に作業場の前の木製電柱がコンクリート製の電柱に替わった。
抜かれた木製の電柱をくれないかと訊いたら
「いや~、むずかしいんですよ」
とのことだった。

廃棄するだけだからくれたっていいじゃないかと思うのだが、簡単に「はいどーぞ」ってなことにはならないのね。
SNSでそんなつぶやきをしたら、それを聞いた野々市市の代表監査委員をしている小松靖典さんがいろんなところに働きかけてくれた。
ある日、電柱を管理している北陸電力送配電の方から電話があり、譲ってもいいとのことだった。
いやむしろSDGsの観点から木製電柱をただ廃棄するのはいかがなものか、という声もあるらしいので何か製品として生まれ変わるのだったら積極的に対応します、とのことだった。
北陸電力送配電の名前もどうぞ出してください、とも言っていただいた。
ただし、産業廃棄物であるため譲渡に際しては契約書を交わさなくてはならない。
「でも、契約の前に実際に使えるかどうか見てください」
と言われ、金沢市湊の電柱の集積場へ行った。
広大な集積場にはほとんどコンクリート製の電柱が保管されていて、目指す木製電柱は一番奥の少し寂しげなところに積まれていた。


何かの製品の材料として使えるかどうかは、切って、板にしてみなければ判断できない。
ということで、後日 お試しの材料として少量をもらうことになった。
ここで一つ問題があった。
電柱の長さは約8メートルで、集積場にはその長さのまま置かれている。
持って帰るには適当な長さに切らなければならない。
私はチェーンソーを持っていないので、誰かチェーンソーを持っている人を…
そうだ、のっぽ君の小浦さんが持っていた。
ということで、某日ふたりで湊の集積場へ。
北陸電力送配電の社員さん立会いのもと電柱を1メートルくらいにカットして、、そのまま近くの製材所へ持ち込んだ。
そこで製材されたのがコレ。


やっとここまで来た。
さあ、何にしようか…
あ、そうそう、金沢美大の彫刻科の学生が使ってみたいということなので、試しに2本持ってきた。
たぶん杉なので安価な木だけど、何十年も風雪に晒された電柱は物語があるじゃないか。
電柱の名残があるところを選んで持ってきた。



北陸電力送配電さんに
「美大の学生に彫刻の材料として渡してもいいか」
との問い合わせをしたところ、提供しても構わないとのご返事をいただいた。
コレを彫刻の材料にしたい人いませんか。