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温泉へ行こう!
店の休み(木曜)と、ムスコの学校の休みが重なるのは春休みや夏休みなどの時だけ。
今年の春休み、たまには温泉でも行くか、ということになった。
さいわい我が家から車で1~2時間も走れば、たくさんの温泉地がある。
和倉、片山津、山代、山中、粟津、一里野、湯涌・・・
しかし、車でピュッと行って、メシ食って、温泉入って、ピュッと帰ってくるだけじゃなんか物足んない。
ということで今回のミッションは 『歩いて温泉へ行こう!』 。
木曜の朝、ムスコと二人で我が家を出発。
夕方、車で向かうカミさんと宿で合流。
1日中歩いた疲れを温泉で癒し、ウマい料理でブールをプハー。
い~ね~。
さ、それじゃ温泉地はどこにする。
あまり近くても物足りないし、かといって和倉なんぞへ向かったら1日じゃたどり着かない。
ほどほどに遠くて、でも朝出発すれば夕方には到着できるような場所、ということで山代温泉に決定。
スマホのアプリで我が家からの距離を測ると約40km。
時速5kmで歩いたとして約8時間。
途中メシ食ったり、休憩したりして10時間くらいかな。
何日も前から天気予報を気にしていた。
小さな傘マークが出ていたその日に近づくにつれ傘マークは消え、雲マークも消えた。
4月3日は快晴だった。
朝8時に出発。
風はあったが日差しが温かく、半袖で歩ける陽気だった。
ワタシの背負ったリュックには念のための雨具と着替え、タオル、文庫本、ゲーム機。
出発してから2~3時間、ムスコは饒舌だった。
最近読んだ小説のあらすじ、友達の〇〇君の話、あのゲームソフトはどうして面白いのか。
ワタシは息子の話に相槌を打ち、時々質問をする。
その質問に、ムスコはまた長い長い回答をする。
10kmほど歩いたところでひと休み。
ところが息子は2~3分も休むと、もう行こう お父さん、と言う。
お前、疲れてないの?と訊くと 歩くだけだろ、全然疲れないし、と勇ましい発言。
再び歩き出し、やがて手取川を渡る橋に差し掛かった。
堤防の桜は三分咲きだった。
手取川を越えたあたりから、ムスコの口数が少なくなっていった・・・
出発してから約5時間。
コンビニで買ったおにぎりを田んぼのあぜ道に座って食べた。
そのころからムスコは 「あ~」 とか 「う~」 とか唸りだし、
「オレ、なんで歩いて温泉行く気になったんだろ。過去の自分が理解できんわ」
とか
「お父さん、歩いて温泉行くのに何の意味があるわけ?」
と恨み節。
歩くだけでは全然疲れないと言った、あの勇ましさはどこ行った。
信号待ちは歩道の縁石に腰掛けて休憩
一度腰を下ろすと立ち上がるのが辛そうだった
30km地点に到着。
ひと休み。
ずっとリュックを背負っている父親に引け目を感じたのか、ハンデを与えられていることが悔しいのか、ここからはオレがリュックを背負うと宣言。
それからはほとんど無口。
発するセリフは二つだけ。
「あと何キロ?」
と言う問いかけと、訊くたびにほとんど縮まらない距離に
「え~・・」
と落胆する溜息。
ワタシも実感したけれどホントーに距離が縮まらない。
感覚としては3~4km歩いたような気がするんだけどスマホで測ると1kmも進んでいない。
山代温泉郷に着く前にスマホのバッテリーが切れたので宿の場所がわからない。
コンビニのお姉さんに訊くと 「4つ目の信号を右に曲がって、その通りの右側です」。
ムスコは
「え~・・信号4つも~・・」
なんとか到着したのは夕方の6時。
やっぱり10時間かかった。
リュックを背負ってよく頑張りました
大浴場へ・・
行く途中で・・
力尽きたムスコ。
温泉は楽しかったけれど、もう歩いてはいかない!と、宣言されました。
でも、また行こうな。