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スイカの切り方



金沢スイカが店頭に並び始めましたね。

ムスコも高校生の頃、安原の集荷場に〝スイカのバイト〟に行ってました。

毎年スイカの季節になると思い出すことがあります。

20代の頃、1~2年八百屋をやってました。

当時、勤務していたのは出版社だったけど、いろんなことに手を出す会社で私は早朝から青果市場へ通っていたのです。

私の上司は多摩青果という大きな市場へ、私は丸仙青果という小さな市場へ行ってました。

私は『80番』の帽子をかぶり競りに参加していました。

八百屋仲間はお互いに番号で呼び合うので、本名を知らない人も少なくなかったのです。

私は「お~い、80ば~ん!」と呼ばれ、給食業者の55番や、歳の近い18番と仲が良かったのです。

あの番号はどうやって決めるのか、古参が若い番号というわけでもありませんでした。

八百屋仲間の『会長』は103番でしたからね。

競りは7時から始まるのだけれども、やる気のある八百屋は6時前から来て場内をくまなくチェックするのです。

今日はキューリが少ないから競りの序盤に買っておこう(競りが進んでいって他の八百屋がキューリが少ないことに気が付くと値が上がっていくから)。

今日はトマトが多いから最初は手を出さないでおこう(後半、値が下がるから)。

『会長』は「今日の小松菜、色が悪りーな…」とつぶやいて場の空気を冷ましてからいきなり高値で落としました。

どうしても欲しい理由があったんでしょうね 笑

私は早起きは苦にならなかったし、市場は楽しかったのです。




ある時、『会長』に、プロのスイカの切り方を教わりました。

「80番、お前スイカをどうやって切る」

店でカットスイカを売るときの切り方です。


会長に教わったのはこの2点です。

①縞の黒い帯のところを切ってはいけない

あそこはタネのある部分らしいのです。
黒い帯に沿って切るとタネがいっぱい見えてしまうので、タネの多いスイカに見えてしまうから。

②等分に切ってはいけない

分割するときはどれも同じ大きさに揃えようとするけど、それではいけない。
なぜなら客は買った後に「あっちの方が大きかったかしら」と思うから。
大きさをバラバラに切ると客は一番大きなものを買える。
次の客も、その次の客も一番大きなスイカを買うことができるのです。



もう30年以上も昔の話です。

あの頃の市場や仲買の人たちはどうしているのでしょうか…