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Qちゃんはすごい。
ワタシは大学生のころ空手部で、夏の合宿の途中、千本腹筋という恒例行事があった。
ある日の午前の練習の時に、二人一組で足をからませ、先輩の号令に合わせて1000回腹筋運動をする。
その〝号令に合わせて〟というのがクセモノで、号令に先走ってはいけないのだ。
最初のうちは気力体力とも充実しているので、号令が聞こえると「エイッ!」気合を入れて上体を持ち上げる。
しかし、何百回も続けているとつらくなり、惰性で体を持ち上げるようになる。
それを見計らったように号令係りのクロセ先輩は「ろ~く、ひ~ち、・・・」と言って、はちを言わない。
はち の号令がかからないのに思わず上体を持ち上げてしまう者がいる。
そうすると、しっかり号令を聞いていなかった、という理由でそれまでの7回はカウントされない。
連帯責任なので、全員がやり直しである。
ああ、7回分がもったいない。
クロセ先輩はなるべく後輩に精神的ダメージを与えたいので、7とか8とか9とか、後半の方でわなを仕掛けてくる。
我々下級生もそれをわかっているので、後半は号令に神経を集中する。
すると、クロセ先輩は前半の3くらいでアレをやる。
ま、そんなこんなで千本腹筋といいながら結局は1100回くらいの腹筋をやるのだ。
午前の練習が終わり、昼食をとってから午後の練習までのつかの間の休息。
ワタシは同期のマンネン君と浜に出て、海を眺めた。
斜路(陸に上がっている舟を海に下ろすための斜面)に座っていたワタシはごろりと寝転がって空を見ようと重心を後ろに持って行った。
すると、バタンと倒れ後頭部を斜路のコンクリに強かにぶつけた。
腹筋がバカになっていて、身体をゆっくりと倒すことができないのだった。
先日、ある雑誌でQちゃんこと高橋尚子さんと、往年の名ランナー、瀬古利彦さんの対談を読んだ。
マラソン選手は脚力ばかりではなく、体幹(腹筋や背筋、側筋など)も鍛えなければいいタイムが出ない、という話になった。
高橋 「瀬古さん。補強運動はどうしてました?」
瀬古 「腹筋とかってこと?」
高橋 「ええ。私は毎日2000回腹筋してました。」
瀬古 「え!?2000回?」
高橋 「朝に1000回、夜に1000回です。」
瀬古 「!!!???」
最近、ビックリした話です。