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天板の無いチェスト



注文の家具が出来上がった。

 

この2台と・・

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この1台。

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よく見ると、どれも天板が無い。

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この家具の注文主は美川の大工の棟梁、出蔵(いずくら)さん。

おっそろしくこだわりの強い大工さんで、家を建てるのに合板を一切使わない。

〝木〟への思い入れが強く、木の話をすると止まらなくなる。

 

以前、出蔵さんのところで家を新築したご夫婦の、ご主人がこんなことを言っていた。

「最初に出蔵さんに会ったときに、黒板に〝桧〟(ひのき)という字を書いてね、1時間 話を聞かされましたよ」

 

この3台の家具の納品日も

「11時に病院に行かにゃならんから8時半に持ってきて」

と言われ早目に着いたのだが、やっぱり、案の定、だんだんと木の話になってきた。

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8ヶ所ある倉庫のひとつ

ものすごい量の木材を持っている

 

 

 

 

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どれも一枚板や銘木ばかり

 

 

 

 

 

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ウォールナットの一枚板

 

 

 

 

 

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神代欅

120センチほどのそんなに大きくない板なのに出蔵さんの買値は25万円!

 

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秋田の天然杉

薄い板なのに同じく買値は1万5千円

 

 

 

 

 

いろんな木の話をしているうちに次第にボルテージが上がり、最高潮に達したのがこの柱。

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「これは杉やけどな、こんーなに目の詰まった杉はない。

これはな、土がやせてると木は堅くなるんや。

その中でも〝これは!〟という木を見つけてな、その木のためにまわりの木をぜーんぶ切ってしまうんや。

まわりの木を切ってしまうと残された木は立派に育つんやが、風の当たりも強うなる。

あるとき、大きな台風が来てな、ものすごい風を受けて、バキバキっとなったんや!

そら、もっのすごい風や!バッキバキや!


でもな、木はまだ死んどらん!


そのバッキバキをな、自分の、木の力

で、自分で治すんや!」

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「その痕がこのヤニや・・

ワシ、こんな木が好きなんや・・・」

 

 

 

 

 

 

 

目を輝かせ、声は大きくなり、熱く語る。

オモロイおっさんです。

でも病院はいいのかな?

 

さて、この日納品した家具3台。

なぜ、天板が無いのか。


築の家に運び入れたこのチェストの上にアフリカ産のブビンガという赤茶色の木の一枚板を載せるのだそうだ。

その一枚板のサイズはなんと幅4メートル、奥行き2メートル!!

 

完成を見たいな。


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