ブログ

BLOG

ブッダ・ヘッド



ジャワ島、ジョグジャカルタの近郊にカソンガンという地区がある。

陶器の村としてインドネシア国内でも有名なところで、バリ島のリゾートホテルの庭やエントランスに置かれている大きな壺もほとんどがカソンガンで作られたものだって、ガルーダインドネシア航空の機内誌に書いてあった。

ところが2006年のジャワ島地震で大きな被害を受けた地区のひとつがカソンガン。

多くの窯がつぶれた。

それ以前はカソンガンからさまざまな陶器を仕入れていた。

地震の後はしばらく仕入れることができなかったが、2~3年前にカソンガンは地震前と同じような町並みに戻った。

さあ、またカソンガンの陶器を仕入れることができるゾ!と思ったら、日本国内の輸入に関する法律が変わった。

 

カソンガンの陶器は皿やボウルなどの食器ではなく、壺などの大きなもの。

それらは木枠でパッキンされてくる。

DSCF0099

 

 

 

こんな感じ

 

 

 

 

 

その木枠に日本に生息しないキクイ虫などが付いてくると、日本国内の虫の生態系に影響を及ぼすおそれがある。

したがって、パッキン用の木材は薫醸、もしくは熱処理されたものではならなくなったのだ。

そしてその木材が薫醸、もしくは熱処理されたことを証明するためにスタンプが押される。

DSCF0127

 

このスタンプ代が高いのだ。

ひとつン万円という壺ならいいが、つばきやの壺のようにひとつン千円では採算が合わない。

だから最近はカソンガン陶器の入荷が無かった。

 

 

 

 

あるお客様が昔、カソンガンの魚型の壺を買われたことがある。

どうしても、もうひとつ、いやふたつ欲しいとおっしゃる。

こういう事情で高いものになってしまう、とご説明したが、それでもいいとおっしゃる。

んで、9月の仕入れのときにカソンガンへ行った。

あった、あった、昔と同じ魚の壺。

この工房はちょっと変わった工房で、カソンガンの多くの工房が壺を作るのに、ここは動物をモチーフにしたオブジェが得意。

〝魚の壺〟といったが、コレもどちらかと言うとそのようなもの。

DSCF0100

 

 

 

 

 

これです。

 

 

 

 

 

 

 

この工房で〝魚の壺〟を3色、4体づつ、計12体注文した。

それじゃ、と帰ろうとすると、数年前は少女だったのに今ではすっかりたくましいお母さんになった工房主の娘は

「昔はたくさん買ってくれたのに、今日はこれだけ?」

と迫る。

日本国内の輸入の法律が変わって云々・・というのを説明できるほど、ワタシのインドネシア語力は高くない。

アーとかウーとか言いながら言い訳を考えた。

その時に、面白いものを見つけた。

ブッダ(仏)の頭だ。

DSCF0101

 

 

ブッダ・ヘッド自体は珍しいものではない。

インドネシア国民の90%以上はイスラム教徒で、仏教徒はごくわずかしかいない。

なのにモチーフとしてのブッダは木彫りにしても、金工にしても、石像にしても、そして陶器にしても豊富にある。

DSCF0126

 

 

ウチの店にも置いてある、高さ約8センチのブロンズ製の小さなブッダ・ヘッド

これもインドネシアで買ってきたもの

 

 

 

 

 

 

 

陶器のブッダ・ヘッドは今までにいくつも見たことがあるが、コレは頭のボコボコした髪(?)の部分に直径2cmほどの穴が開いている。

何のため?

昔の少女に尋ねると

「ランプシェード」

と、言った。

 

仏教徒なら思いもよらないバチ当たりな発想だな。

敬虔な仏教徒の多いタイでは絶対に作られないと思う。

ちなみにタイでは仏像の輸出は禁止されている。

ブッダをかたどったペンダントヘッドを、タイから日本へ輸出しようとしたらダメだと言われたことがあった。

 

これで勘弁してくれよ、とこのブッダ・ヘッドも12体注文した。

無駄な買い物をしてしまった・・

 

 

このブッダ・ヘッド、中に照明を入れクリアの電球を灯すと頭に開いた穴から光が漏れる。

DSCF0123

後光のように見えるではないか。

 

が・・

 

夜はちょと怖い。

 

DSCF0124

 

 

ホントはもっと高く売りたいんだけれど・・

こんなもんだろうなぁ。

 

魚 ¥6800

ブッダ・ヘッド ¥9800 どちらも高さ約60cm

ブッダ・ヘッドの中の照明 ¥1000