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ネジ
今回の仕入旅の途中、家具製作の打ち合わせを終え、思い出した。
お、そうだ、アレ買わなくちゃ。
それはコレ。
マイナスネジ。
最近見かけないでしょ。
昔、ネジにはプラスとマイナスがあった。
今でもドライバー(ねじ回し)にはプラスとマイナスがある。
だが、今はネジはプラスしかない。
ためしにホームセンターで探してみてください。
実際に締めたり緩めたりするとわかるのだが、プラスの方が断然使い易い。
ネジの頭にドライバーの先端を差し込んで、グイと回す。
マイナスネジの場合、この時にずるっと外れやすいのだ。
そんなマイナスネジをなぜ?
知り合いのマコちゃんに頼まれたのだ。
あるマニアックな人たちの間ではこのマイナスネジ熱が高いらしい。
その人たちはジャンクスタイルを志向する人たち。
昭和の頃の木工品はこのマイナスネジで組み立てられているものが多かった・・
「ところで、こんなネジを買いたいんだけど・・」
家具工房のオーナーの弟、トゥリ君に絵を描いてみせると、
「アア、アルヨー。」
彼は昔、埼玉の家具メーカーで研修生として3年間働いたことがあるので日本語が話せる。
日本から帰国した頃はかなり流暢な日本語を操っていたが、ここ数年は日本語を話すのは年に3回、ワタシとだけになったので少し怪しくなってきた。
工房から車で2~3分のところにその店はあった。
つばきやの家具の大半を作っている工房は、ジャワ島中部の街、ソロから車で約1時間のセレナン村にある。
日本のNGOがこの村を家具生産の地にしようと活動している。
製材を待つ丸太を積んだトラックが行き交う。
もちょっと〝金物屋風〟を想像していたのだが、街道沿いの小さな〝なんでも雑貨屋さん〟だった。
自転車のチューブ、針金、シャンプー、ビスケット、タバコ、なんかの塗り薬・・・
ドリンク類も売ってるし
外の強烈な日光にやられた目で、薄暗い店内に入るとしばらくは何も見えない。
トゥリ君がマコちゃんの書いた何ミリのネジを何本という指示書(?)を手に、店のオバサンに注文をしている。
注文の物よりも長いのや短いのを持ってくるおばさん。
なかなか思った物がでてこない。
「コマチャウヨネー。」
イントネーションのおかしい日本語でトゥリ君が言った。
ま、しかし最終的には注文のものがいくつか揃った。
マコちゃんの注文には黒いネジや、頭が丸く盛り上がっている「ナベネジ」と呼ばれるものも含まれていたが、この店には無かった。
ど田舎の雑貨店だからな・・
次回はもちょっと〝町の金物屋〟を探してみよう。
ところでジャンクスタイル大好きなマコちゃんのブログはこちら・・・ 『私のアジト』
面白いですよ。