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もうすぐお正月



もうすぐお正月。

お正月と言えばおせち・・

おせちといえば・・

重箱です。

 

 

最近ちょっとご無沙汰していますが、2~3年前までよくベトナムへ行ってました。

どちらかと言えば大雑把な作りが多い東南アジアのハンディクラフトですが、勤勉でキッチリした性格が多いベトナム人の作る工芸品はとても精緻。

その、ベトナム特産の工芸品の中に漆器があります。

日本の漆器とほとんど同じ工程を経て作られるベトナムの漆器はとてもバラエティ豊か。

んで、ワタシは探しました。重箱を・・

自分の家で使うためにです。

ところがどこにも無い。

漆器専門の工芸品店はそこらじゅうにあって、ホーチミンの町には漆器があふれているのです。

だけど、お重がないのです。

 

フタ付の箱はあります。

でも、それは重ねられていない単独の箱であったり、入れ子のように大きな箱の中にもう少し小さな箱が入ってて、その箱の中にはもう少し小さな箱が入ってる・・つまり、マトリョーシカ状態の箱なのです。

 

よーし!では作ってみよう!

もちろん、ワタシが作るわけじゃありません。

 

大和デパートの漆器売り場に行って重箱のサイズを計り、重箱の写真と、ワタシが描いた下手くそな絵をもって、いつも漆器を仕入れるホーチミンの工芸品店に行きました。

「こんなのできる?」

いつもワタシの相手をしてくれる女性が工場と電話でやり取りをしてくれましたが、返事は翌日に持ち越し。

結局、出来ますよ、との返事をもらいましたが最低発注数は20台。

ちょっと多いかな、と思いましたが予想していた価格よりもずっと安かったので注文しました。

 

出来上がったのがコレです。

DSCF0023

重箱の側面に、下に敷いた新聞紙が映ってます。

鏡面仕上げです。

 

フタに施されているのはトンボの図柄。

卵の殻を使った象嵌です。

なぜかベトナム人はトンボが好きで、いろんなものをトンボデザインで作ります。

箸置き、かんざし、ブローチ・・・

この重箱のようにトンボをあしらった食器もポピュラーです。

 

 

そういえば、昔、トンボが大好きだという居酒屋Uのご主人がトンボデザインのベトナム工芸品をよく買ってくれました。

その居酒屋のカウンターに座って一杯飲ってたときに、ご主人になぜトンボが好きなのか尋ねてみました。

「トンボはよ、前へ前へ進むだろ。絶対後ろに下がらねえんだよ!」

イケイケのご主人は手の指をピンと伸ばし、その手のひらを顔の前で左右に動かしトンボが力強く飛ぶ様をアツく語ってくれました。

「なーるほどね!」と感心して店を出たあと気がつきました・・

ほとんどの虫は前へ飛ぶが、後ろへは飛ばない。

その、居酒屋Uもこの間前を通ったら餃子屋になってました。

 

 

毎年、いくつかづつ売れているベトナム漆器の重箱。

今年も出ましたよ。

写真の黒の他に赤もあります。

W23×D23×H11

9800円 (!)


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