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見立て
この〝古物〟のカテゴリーで前回(6月23日 「こんなもん、どーすんの・・」 )でご紹介したドラムの脚。
その記事をご覧になったDさんから、こんなメールが届きました。
>こんばんわ。
>初めてブログ拝見させていただきました。
>ドラムの脚ですがもしかして希望者に無料で譲っていただけるという事ですか?
>であれば欲しいです。
>ほかに手を揚げている方がいないことを祈りつつ、お返事をお待ちしています。
>D
ふーむ・・
この、ドラムの脚、どんな風に使うつもりなのだろう・・
私の興味はそれに集中しました。
>おお、早い!
>一番乗りです!
>差し上げますよ。
>お店に取りに来ていただけること、何に使うのか教えていただけること、が条件です。
>お名前、スタッフに伝えておきますので、ワタシがいなくてもわかるようにしておきます。
>ありがとうございました。
>つばきや店主
すぐにDさんからご返事がありました。
>つばきや店主様
>こちらこそどうもありがとうございます。
>使用方法ですが、棒の先にハンガーをつけてスタンドハンガーにしようと思います。
>先日古道具屋さんに行ったときにすべて木でできている古いスタンド式のハンガーを見ま>してそのパクリです。
>遠いのですぐにはいけませんが今月中にはお伺いしたいと思います。
>よろしくお願いします。
>D
スタンドハンガーとはどんなものだろう・・
〝ハンガー〟だからハング(引っ掛ける)するもの。
洋服のハンガーだろうか。
>なるほど、スタンドハンガーですか。
>Dさんも古道具がお好きみたいですね。
>お待ちしています。
>つばきや店主
しばらくしてDさんご一家がおみえになりました。
想像していたよりもずっとお若く、背の高い好青年でした。(好青年って、死語ですか・・イケメン?)
浅見光彦のようなDさん、ドラムの脚をお持ち帰られました。
どんな風に加工すんだろうな・・
2ヶ月ほど経った暑い夏の日のこと。
Dさんからメールが届きました。
>おはようございます。
>先日ドラムの脚をいただいたDです。その節はありがとうございました。
>当初はハンガーを作ろうと思っていましたが思ったよりも脚が短かったので変更して棚に>しました。
>ガラスの加工が思ったより難しく苦労しましたが素人にしてはよく出来たと思っています。
>また機会がありましたらお店に寄らせていただきます。
>D
これです。
素晴らしい!
昔、陶芸家のセンセイが筆置きを探しておられたので、ちょうど2ヶ月ほど前に北京の骨董市で買ってきた石の筆置きをオススメしたら
「本来の用途と違うものを使うから面白いのだ。
そのまま使ったんでは面白くないのだ。」
といって、古い錠前を買っていかれました。
「これを〝見立て〟と言うんだよ。」
なるほど・・
それからワタシはその〝見立て〟がいたく気に入り本来の用途と違う使い方を何度と試みましたが・・
どうもイマイチです。
ワタシはそういうセンスに欠けているようです・・
その点、Dさん。
あなたの見立ては素晴らしい!
またトライして、見せてください。
あなたの〝見立て〟。