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バリ嫌いの息子
来月は仕入れに行ってきます。
ひとりで・・
ムスコが保育園の頃までは、いつも家族で仕入れに行ってました。
ムスコのパスポート。
生後3ヶ月から連れて行ってました。
しかし、小学校に上がると学校を休ませて連れて行くわけにも行かない・・
だから夏休みとか春休みとか、長い休みのときは連れて行ってやろうと思っていました。
ところが・・
昨年のことです。
「シンタ、来月は久しぶりにバリに行くぞ!みんなで!」
というワタシのウレシーダロ感たっぷりの問いかけにムスコはこう言いました。
「え~、またバリぃ・・」
そーなんです。彼はバリに行くのがイヤなんです。
バリが、というより外国に行くのがイヤなのです。
その時はもうチケットを取ってしまったので連れて行きました。
そして、バリ滞在中のある晩、彼はこう言いました。
「あと何日たったら日本に帰るの?」
「あと4日。」と言うと
「早く帰りたいよ~・・」
と言って泣くのです!
そんなにイヤだったのか!
考えてみると、思い当たる節はあります。
まず、幼い頃は飛行機の離着陸時に耳がキーンとなるやつ。アレです。
大人はつばを飲みこんだりして自分で対処するけど、子どもは出来ません。
いつも、泣きそうになりながら「あ~、う~」と言ってました。
(「口を大きく開けてあ~って言うと直るよ」と教えたので・・)
彼はいつも搭乗前になると小さな肩をガックリ落としてました。
それともうひとつの理由は、仕入が目的なので観光をしなかったことでしょうか・・
通関のために、仕入れた商品を写真にとっておくのですが、それにたまたま写ってたムスコです。
つまらなそうに、店のおじさんがくれたミネラルウォーターを飲んでいます。
いつも親の仕入れに付き合わされて、楽しい思い出が無いのかもしれない。
忙しい時は、私のドライバーをしてくれているカデ君の家に預けたり・・
カデ君にはムスコよりひとつ年上の女の子がいて、3歳ころまでは仲良く、楽しそうに遊んでいたのに、言葉をしゃべるようになるとお互いに意思の疎通が出来なくなり、昔のような楽しさは無くなったようです。
こんなことを言われたこともありました。
「お父さん、もう外国行かんとこ・・」
「でもさ、お父さん外国行かないと仕事にならないんだよ」
「だったら、仕事替えようよ・・」
そんなにイヤだったのか!
だから、最近の仕入れはひとりです・・
タイやベトナム、インドネシアの人たちはとても息子のことをかわいがってくれました。
もう何年も会ってないのに今でもシンチャンはどうしてる、と訊かれます。
その「シンチャン」という名前も、彼らの関心を引く要因のひとつでした。
当時、特にインドネシアではクレヨンしんちゃんが大流行していました。
だから息子の名前が「シンチャン」だというと、あのしんちゃんと同じか!と反応されたものです。
あるレストランでウェートレスに息子の名前を訊かれ、シンチャンだ、というと厨房のコックさんまで息子を見に来たことがありました。
たとえばワタシが子どもの頃の日本に、ポパイという名前のアメリカ人が来たようなものなんでしょう・・
先月届いた、ソロの骨董市で買ったものが入っている段ボール箱。
宛名は「ジャパン シンチャン」になってます。
ムスコがこんなにイヤがってるなんて、バリの人達が知ったらショックだろうなあ・・