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古物三発



よく、古物とアンティークはどう違うの?って訊かれます。

アンティークっていうのは100年以上前に作られたもので、美術工芸品に類するものなのだそうです。
今回ご紹介する古物は100年以上前に作られたものもありますが、あくまで〝古物〟です。
美術工芸品ではなく、人々の生活の中で道具として使われながら時を経たモノたちです。

ワタシはアンティークよりも古物が好きです。
その道具が使われていた時代や場所の〝音〟が聞こえてくるような、物語を話しかけてくるような、そんな古物を今日は三つご用意しました。

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一発目、拍子木です。

今でもあちこちの町会で夜回りやってますよね。
アレっていつ頃からやってたんでしょうね。
時代劇なんかでよく見るので、江戸時代からやってたんでしょうか・・

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これは「明治四拾壱年七月」って書いてありますから、えーと・・
今、平成21年だから21と、昭和は63年までだったから63、大正は15年までだったから15を足すと・・99!
少なくとも100年以上前に作られた拍子木です。

「光搭寺再建中」とか、「為記念梅嶋梓人贈之」という文字も書かれています。

持ってみるとズシリと重く、密度の高い木で作られているようです。
ウチのムスコに持たせたら「重っ!」って言ってました。

ワタシ、初めて知ったのですが、拍子木の側面は平面ではなくわずかに曲線が掛かっているのです。
カンカンと、あの独特の音色を出すためのものなんでしょうね。

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富山県下新川郡の住人、飯田豊治さんが梅島梓人さんに送ったもののようです。

下新川郡っていったら入善や朝日町のあたりですよね。
そのあたりの町内会の皆さん、夜回りにこの100年前の拍子木を使ってみませんか?

高いんだろうなあって?
新調するより安いかもしれませんぞ。

100年前の拍子木、つばきや価格・・4300円!

二発目はコレ。
なんだと思いますか?

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提灯箱です。
家の戸外に提灯を入れて保管しておくための箱です。

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この提灯箱の持ち主は〝五代目尾間孫二〟さん。
なんの五代目なんでしょうねえ・・気になります。

 

 

 

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反対側の側面には〝昭和弐拾八年拾壱月〟と記されています。
56年前に作られたものです。

写真のもの以外にも〝大正九年 越田興吉〟と言うのがあります。(2点のみ)

 

 

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箱の裏には釘かフック状のものに掛けられるように細工がしてあります。
上蓋は取り外せるようになっています。
サイズはW30×D12×H29cm。

コレは私たちの生活の中で使えそうなサイズ、カタチです。

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〝大正九年〟のほうには提灯とマッチが入ってました。

気になるお値段は・・

3800円!(どちらも)

 

 

さて、最後はコレ。

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記憶の良い方は覚えてい
らっしゃるかもしれませんが、以前漆塗りの「二の膳」を探してきてご紹介しました。(「漆塗りの膳と椀」)
そのときの椀はとても状態が良かったのですが、膳は亀裂が入っていました。

お客様にも「割れが無ければねぇ・・」と残念がられたものでした。
んで、今回は膳だけのやつを見つけてきました!
それもとっても状態がよい!!

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寸法はW30×D30×H8cm。

表は朱、裏は黒漆です。

一客 1300円!

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以前の「二の膳」のように箱に年代は記されていませんが、少なくとも昭和31年までは使われていたようです。

 

 

 

 

どうですか?

拍子木を贈った下新川住人の「飯田豊治」さんと、贈られた「梅島梓人」さんはどんな関係だったのか、ちょっと想像してみませんか?

「五代目尾間孫二」さんの提灯箱が作られたのは昭和28年、ワタシの生まれる6年前です。
そんな最近まで(?)提灯って使われていたんですね。
下新川の夜道を歩く尾間孫二さんの白い息が見えてきそうじゃありませんか・・

そして、朱塗りの漆膳。
こんな膳を使うのは法事や祝いの席でしょうから、参加した人々もハレの日の気持ちで膳の前に座ったに違いありません。
宴のざわめきが聞こえてきそうではないですか・・・